本文へスキップ

熱硬化性樹脂(フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂)の圧縮成形・加工・仕上げ

有限会社ファイブ・ワンのホームページです。 お電話でのお問合せはこちらから

熱硬化性樹脂とは熱硬化性樹脂の成形材料とその成形方法について紹介します。

熱硬化性樹脂(熱硬化性プラスチック)とは

【 熱硬化性樹脂 】

熱硬化性樹脂の仕様用途

一般的によく知られている熱可塑性樹脂(ABS、PET、PCなど)で作られた製品は、分子同士が絡み合い、分子間力などでその形を保っているため、熱を加えると柔らかくなり変形します。一方、熱硬化性樹脂は文字通り熱を加えることで硬くなるプラスチックです。熱可塑性樹脂とは異なり化学反応により分子同士が結合して三次元の網目構造を造るため、再び熱を加えても形を変えません。

主な特徴は、電気特性、機械的強度、寸法安定性などで優れていることなどが挙げられます。特に、重量は鉄の1/6〜1/4なので、鉄製部品を熱硬化性樹脂部品に替えることで大幅に軽量化できます。軽量化による輸送コスト削減や駆動機に掛る負荷を軽減できることは大きなメリットのひとつです。

熱硬化性樹脂材料に、さらに充填剤を加えることで、機械的特性、電気絶縁性、耐熱性、難燃性、摺動性、耐薬性、耐候性を向上させることもでき、産業機械、自動車、鉄道車両、航空宇宙分野、電力分野、医療機器などの幅広い分野で使われています。

ファイブ・ワンの成形加工品もこれらの分野で使われています。

【 樹脂・基材の種類 】

基材の種類、上から木粉、布チップ、ガラス繊維

ひとくちに熱硬化性樹脂といっても、フェノール樹脂不飽和ポリエステル樹脂エポキシ樹脂メラミン樹脂ジアリルフタレート樹脂など様々な種類があり、製品に求められる電気的性質や機械的強度などの仕様や製品コストのバランスに応じて使い分けられています。
例えば、ジアリルフタレート樹脂は他の樹脂に比べて電気特性が優れていますが、その分他の樹脂より高価です。

また、基材(強化材)などの充填剤(フィラー)を混ぜることでその性質をさらに向上させることが出来ます。
基材には布チップ、木粉、綿粉、綿などの有機繊維、無機系粉末、ガラス繊維、炭素繊維があり、そのサイズや含有量で機械的強度を上げたり、寸法安定性を向上させることが出来ます。
例えば、ガラス繊維を基材として用いた成形品は、布などを基材とした場合に比べて、高い絶縁性、強度、寸法安定性を得ることが出来ます。しかし、布チップなどに比べると材料費が高価になります。

【 成形方法 】

成形方法、上から圧縮成形機、ばらし型

熱硬化性樹脂の成形方法には圧縮成形(直圧成形、コンプレッション成形)、トランスファー成形、射出成形などがあります。かつては圧縮成形が代表的な成形方法でしたが、現在は低コストで大量生産可能な射出成形に取って代わられています。

しかしながら、射出成形では対応できないような粘度の高い流れ難い材料でも圧縮成形であれば対応でき、成形材料をプレスで直接圧縮するので圧縮成形品は射出成形品よりも高い強度を得ることができます。
また、圧縮成形は少量生産が低コストでできることや金型費用なども押えることもでき、色々な面で射出成形に負けないところがあります。

近頃では、後継者不足の為、圧縮成形屋は減りつつありますが、圧縮成形品のニーズは今なおあります。当社にも、長年取引のあった成形屋が廃業したため金型を移管したいという相談が増えています。


ファイブ・ワンでは、熱硬化性樹脂の圧縮成形・加工を専門に、
今日より明日の技術・品質・生産性の向上を目指し、日々取り組んでいます。